ひっきーです。
実務翻訳を仕事にしようと思えば、多くの人が一度は悩むのではないだろうか、というのが「専門分野選び」です。
という私は、おそらく、その多くの人よりも悩みに悩んでいます。
そもそも、なんで専門分野など選ばなければいけないのでしょう。
できればこの難解な決断を先延ばしにしたい私が「そうもいってられん」と頭を悩ませている理由を考察してみます。
結論からいうと、専門分野(=得意分野)がないと「仕事がもらえない(らしい)」からです。
ちなみに、特別な専門知識がなくても、「知り合い」から依頼を受けることはできます。
個人的には、前職(翻訳も英語も関係ない仕事です)で、「英語できます」「翻訳興味あります」と言っておいたところ、社内や取引先、同僚(副業)からいくつか翻訳依頼をもらえました。
会社HPの代表あいさつや学会発表用の論文の英訳、海外の研究DVDの和訳などでした。
特別な専門知識はなかったし、翻訳の実績もありませんでしたが、個人としてある程度の信頼関係があったので成立したのだと思います(内部にいるので会社のことはよく知っていますしね)。
ですが、翻訳会社を通す場合はそうはいきません。
依頼する側は業界(分野)について全く知らない人にお願いするのは不安だし(そもそも高額なお金を払って依頼しているわけですし)、翻訳会社からしても、大事な顧客の依頼を、品質の担保ができない人にはお願いできないのです。
と、まあひとまず理屈はこんな感じ。
でも、初めから実績がある人なんていないし、未経験でも専門分野がなくても、やる気さえあればどっかしらあるでしょー?
とか思ったりして、、
いざ、翻訳者募集の求人を見て、愕然としました。
以下は、アメリア(翻訳者ネットワーク/有料)の「未経験OK」求人です(2022/09/20時点)。
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IT分野が圧倒的に多いですね。ITは新人が参入しやすい分野だと聞いたことがあるので、納得の結果です。
とまあ見ての通りですが、求人には【募集分野】が必ずあります。
この時点で、専門分野がないと応募すらできないことを思い知らされました。。
かりに、応募して書類審査が通ったとしても、次にくるのは【応募した専門分野】に関するトライアルなので、ウソついたところで(そもそもウソはダメですが笑)・・・
ハイ、結局は実力勝負になります。
分野・業種にふさわしい言い回しや適訳を当てないといけないので、全く知らない場合は調べものに時間がかかるし、そもそも時間をかけたところでできる気がしません。。。
と、いうわけで結論は結局、実務翻訳で食べていきたいのなら、
「今すぐにでも専門分野を決めるべし」 です。
次回は、必要性は分かっても、私がいまだに分野を決めきれないのはなぜか、考察してみたいと思います。
ではまた!
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